音楽の生まれるところ
「音楽の生まれるところ」
音楽の生まれるところは、かなり奥の方にある。
どこの奥だろうか。気持ちの奥の方という感じだろうか。
守る必要のないところというのがあって、そこから音楽は生まれる。
でもそれはずいぶん奥の方にあるから
手前の方でいろんな工夫をしたり、
四苦八苦したり、
もうだめだ、と思ったり
そういう風に、守る必要があるものを探して、いろんなことをしていると、
なんだか手前の風景がごちゃごちゃして、向こう側にあるものは
ちょっと見えにくくなるけれども、
それはただそれだけのこと。
その間も、奥の方にある背景は実はまったく何も変わっていない。
どしっとして、
というか
ぼーっとして、
というか
そこにただいる、そういうもの。
ずっと何も変わっていない。
そういう場所から音楽が生まれる。